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知っておきたいオーラルフレイル 第3回:老化を遅らせるためにも入れ歯は重要

あごの骨に支えられている歯。この歯がなくなると、支えている部分のあごの骨が溶けて痩せほそっていきます。その不調を補ってくれるのが入れ歯です。そんな入れ歯の重要性についてもう一度考えてみましょう。

骨は刺激を与えないと痩せていく

歯には次のような働きがあります。

  • ものをしっかり噛み砕いて咀嚼する

    胃や腸への負担を減らし、
    食べ物の消化、栄養の吸収を良くする

  • 食感を楽しむ

    食事が楽しくなる

  • 唇や舌の動きを助ける

    滑舌がよくなる

  • 骨格を保つことができる

    見た目が若々しくなる

  • 奥歯をかみしめることで、
    全身の骨や筋肉のバランスを助ける

    瞬発力を生み出し、運動能力を高める

  • 歯を使い、あごの骨に刺激を与える

    脳へ刺激を伝え、脳の働きを活発にする

そして、これらの働きをする歯を支える骨は、毎日新しく生まれ変わっています。
骨が古くなり傷がつくと、骨を壊す働きの細胞(破骨細胞)が骨を溶かします。そこに別の細胞(骨芽細胞)が集まり、新しい骨をつくるのです。

骨の代謝サイクル

新しく骨が再生→骨が古くなる→破骨細胞が働く→骨芽細胞が働く

より丈夫な新しい骨をつくるためには、食事などから摂る栄養が大切です。また、しっかり噛んで骨の部分に適度な負荷をかけることで、より太く硬い骨を作ることができます。
硬いものを食べるとあごが鍛えられると言いますが、何歳になっても噛むという刺激を与え続けることは歯を強く保つためにも大切です。

自分の歯の代わりを担う入れ歯

つまり、抜けたままの歯を放っておくと、抜けた歯の部分の骨がやせ細ってしまうことになります。また、抜けた歯の左右の歯が徐々に寄ってきて噛み合わせが悪くなったり、抜けた歯の上の歯が伸びてしまったり、残った歯に負担がかかってそれらの歯の寿命が短くなったりというデメリットがあります。
そして栄養摂取に影響が出るだけでなく、頬が下がって老けて見える可能性も出てきます。

もしも歯がなくなってしまったら、自分に合った入れ歯や差し歯を早めに入れることです。例えば入れ歯の場合、自分の歯で噛む力が100パーセントとすると、入れ歯で噛む力はその30~40パーセントといわれ、入れ歯を入れた部分の骨に対して刺激を与えることができます。

ただし、入れ歯は自分にぴったり合っていることが大切です。あごの骨は関節によって複雑につながっていますが、下あごは宙ぶらりんの状態なため、入れ歯が合わないとあごに負担が加わり、体全体のバランスが崩れ、全身の不調につながってしまうからです。

いつまでも健康で若々しくいるために、入れ歯をいつも自分に合った状態に維持すること。そのためには、きちんと歯科医に相談して、定期的なメンテナンスを心がけましょう。


監修:歯科医師 山本清夏先生