症状に適した
ステロイド外用剤(塗り薬)を
選ぶために
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湿疹、皮膚炎による皮膚の赤みやかゆみは、症状が悪化する前にステロイド外用剤(塗り薬)で対処するのが有効です。
たくさんの種類があるステロイド外用剤(塗り薬)のなかから、患部の部位や状態に応じた剤形の使い分けや、症状に応じたステロイドランクを選択するためのヒントをご紹介します。
患部の状態に適したステロイド外用剤(塗り薬)の使い分け
ステロイド外用剤(塗り薬)は、軟膏、クリーム、ローションといったタイプがあります。それぞれ下表のような特徴があるため、患部の状態に適したものを使い分けるとよいでしょう。ご自身に合ったステロイドがわからない場合は、自己判断をせずに薬剤師や登録販売者に相談しましょう。
患部の状態に合ったステロイド外用剤(塗り薬)のタイプ
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紅斑 (赤み) |
丘疹 (ブツブツ) |
小水疱 (小さな水ぶくれ) |
膿疱 (膿を持った水ぶくれ) |
湿潤 (ジュクジュク) |
結痂 (かさぶた化) |
落屑 (皮膚片のはがれ) |
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軟膏 | |||||||
クリーム | |||||||
ローション |
ステロイド外用剤(塗り薬)のタイプ別に適した塗布部位
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適した幹部の状態 | 使用感 | 適した部位 | ||
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軟膏 |
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ベタつくが保湿性が高い | 毛が生えておらず、 ベタつきが気にならない部位 |
など |
クリーム |
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伸びがよくベタつきにくい | 毛が生えておらず、 ベタつきが気になる部位 |
など |
ローション |
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クリームよりも伸びがよくサラッとしている | 毛が生えている部位、毛が生えていなくてもベタつきが気になる部位 |
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- 有毛部:大人の手のひら2枚分までの患部に1FTU(ローションの場合:1円玉大くらいの大きさの量、軟膏・クリームの場合:大人の人差し指の先から第1関節に薬をのせた量)を塗ることができます。
- 陰嚢:500円玉大までの患部に薬剤をチョンと乗せる程度で留めておきましょう。
- 粘膜(肛門、亀頭、小陰唇より内側):自己判断で使用せず、医療機関(皮膚科)を受診しましょう。
ステロイド外用剤(塗り薬)のタイプ別に適した使用時期
こちらから、ご自身の患部の状態を知り、
対処法がチェックできます。
ステロイド外用剤(塗り薬)の「強さ」による使い分け
ステロイド外用剤(塗り薬)は作用する強さによって「ウィーク」から「ストロンゲスト」まで、5段階に分類されます。(※2)
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ランク | 使用する症状(例) |
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ストロンゲスト |
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ベリーストロング |
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ストロング |
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マイルド |
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ウィーク |
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「ベリーストロング」と「ストロンゲスト」に分類されるものは、医師の処方箋が必要となる処方薬(医療用医薬品)のため市販されていません。一方、「ウィーク」「マイルド」「ストロング」に分類されるものは、市販の医薬品(OTC医薬品)として薬局・薬店の薬剤師や登録販売者から購入できます。
治療の際は、症状に適した強さのステロイド外用剤(塗り薬)を使用することが大切です。ご自身に合ったステロイド外用剤(塗り薬)の強さがわからない場合は、自己判断をせずに薬剤師や登録販売者に相談しましょう。