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妊娠中の
ステロイド外用剤(塗り薬)使用

「妊娠または妊娠している可能性がある場合、ステロイド外用剤(塗り薬)を使用することはできますか?」という質問をよく耳にします。今回は、妊娠中のステロイド外用剤(塗り薬)使用について改めてご紹介します。

妊娠または妊娠している可能性があっても使用できる?

正しい用法・用量を守っていれば、妊娠中もステロイド外用剤(塗り薬)を使用することができます(詳しくは後述の「ステロイド外用剤(塗り薬)の塗る量のめやす」をご覧ください)。

妊娠中はホルモンバランスが変化したり、免疫力が低下したりすることから、皮膚に変化がみられることもあります。「妊娠中はステロイド外用剤(塗り薬)を使用できない」と思い込み炎症やかゆみを我慢すると、症状がさらに悪化してしまう可能性もあります。

過去の研究結果においては、ステロイド外用剤(塗り薬)の使用と口唇口蓋裂、早産、胎児死亡に相関関係は認められませんでした。「大量または長期にわたる広範囲の使用をさける」ことが条件ではありますが、妊娠中のステロイド外用剤(塗り薬)の使用について不安がある方も一度、医師に相談してみるとよいでしょう。

ステロイド外用剤(塗り薬)の塗る量のめやす

一般的にステロイド外用剤(塗り薬)を塗る量のめやすは以下の通りです。妊娠中もステロイド外用剤(塗り薬)の用法・用量は変わりません。5~6日間使用しても症状がよくならない場合や悪化した場合は使用をやめ、医師に相談するようにしましょう。

軟膏やクリーム(チューブ)の1FTUの量の目安

軟膏やクリームの場合、大人の人差し指の先から第1関節に薬をのせた量のことを「FTU(フィンガーチップユニット)」といい、約0.5g※に相当します。これを1FTUと呼び、大人の手のひら2枚分くらいの面積に塗ることができます(体表面積の約2%)。

※チューブの大きさにより異なる場合があります。 ※ローションタイプの場合は1円玉大が1FTUの目安となります。

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