vol.1:食べているのに栄養が足りていない「低栄養」vol.1:食べているのに栄養が足りていない「低栄養」

ご存知ですか?
この飽食の時代に低栄養!?と思われるかもしれませんが、厚生労働省の報告書では女性における「低栄養」傾向の人の割合が、この10年間で増加していることがわかっています。この飽食の時代に低栄養!?と思われるかもしれませんが、厚生労働省の報告書では女性における「低栄養」傾向の人の割合が、この10年間で増加していることがわかっています。

最近はメタボリックシンドローム(メタボ)という言葉が当たり前になってきて日頃から太らないように心掛けている方も多いのではないでしょうか。

代謝が悪くなって太ってきちゃって、、、。食べる量を減らしていこうかしら。

確かに、若い頃と比べ、活動量の低下してくる中年期以降は、筋肉量が減少するため、同じ食事量では肥満になってしまう方もいらっしゃいます。その際に、食事量を減らすことだけでバランスを取り続けると、将来、低栄養になる可能性があります。

実際に、50代以降の女性では、肥満予防が必要な方の割合と同じか、それ以上に低栄養の予防が必要な方の割合が増えてきます。

毎日食べているのに、栄養が足りないなんてことがあるの?

日本で低栄養?と思われるかもしれませんが、実際70歳以上の女性では35.8%の方が目標のBMIに足りていません。

【日本人の性・年齢階級別BMI分布】─目標とするBMIの範囲に対応した割合─

BMIは身長と体重から単純に計算された値ですので、BMIが標準でも体脂肪率が高い状態(隠れ肥満)も多く見られます。近年普及している体脂肪計などを利用して、体脂肪率も把握しておきましょう。

体脂肪率の目安 男性/15〜20%「普通」
女性/20〜25%「普通」
男性/25%以上「肥満」
女性/30%以上「肥満」
予防するには?
必要なカロリーをしっかりとること。重要なのは栄養バランス!必要なカロリーをしっかりとること。重要なのは栄養バランス!

年齢を重ねてもエネルギー産生栄養素バランスの目標量は変わりません。うどん、素麺、パスタなど、炭水化物ばかりの食事に偏っていませんか?

年齢を重ねてもお肉や脂肪分もバランスよくしっかり取ることが大切です。

【エネルギー産生栄養素バランス目標量】

そして摂取したカロリーに見合ったエネルギー消費(運動)で健康的な体づくりを目指しましょう。

もし低栄養の状態が続けば、だんだんと筋力が低下し、将来フレイルとよばれる虚弱状態になってしまう場合があります。

若いうちはメタボにならないように注意するとともに、年齢を重ねても低栄養に陥らないように糖質・脂肪・たん白質と、バランスの良い食事と適切な運動を心がけることが大切ですね。