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温熱蕁麻疹おんねつじんましんの原因&対処法

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入浴中に肌がかゆくなったり、お風呂上がりに赤い発疹が出たりしたら、それは「温熱蕁麻疹おんねつじんましん」かもしれません。今回は温熱蕁麻疹おんねつじんましんについてご紹介します。

温熱蕁麻疹おんねつじんましんとは?

体温より温かいものや温風に触れることによって皮膚の一部分の温度が上昇し、それが刺激になって発症する蕁麻疹じんましんを「温熱蕁麻疹おんねつじんましん」といいます。

温熱蕁麻疹おんねつじんましんとコリン性蕁麻疹じんましんの違い

皮膚の一部分の温度が上昇した刺激だけでおこる蕁麻疹じんましんを「温熱蕁麻疹おんねつじんましん」といい、発汗をつかさどる神経の伝達物質「アセチルコリン」が関わっておこる蕁麻疹じんましんを「コリン性蕁麻疹じんましん」といいます。

お風呂上がりにぶつぶつが!コリン性蕁麻疹じんましんの原因&対処法は?

温熱蕁麻疹おんねつじんましんの原因

蕁麻疹じんましんとは、皮膚になんらかの刺激が加わることでかゆみの原因物質「ヒスタミン」が大量に分泌され、かゆみをともなう赤い盛り上がりがあらわれる症状をいいます。

温熱蕁麻疹おんねつじんましんは熱いお風呂やドライヤー、日光浴などの温熱刺激を受けることで皮膚内部にヒスタミンが大量に放出され、かゆみや赤み、皮膚の腫れといった症状がおこることをいいます。また、温かい飲み物や食べ物が刺激となり、口の中に温熱蕁麻疹おんねつじんましんが生じることもあります。

温熱蕁麻疹おんねつじんましんの症状

かゆみをともなう赤い盛り上がりがあらわれることが多い蕁麻疹じんましんですが、チクチクとした感覚や焼けるような感覚をともなうこともあります。

温熱蕁麻疹おんねつじんましんのほとんどは温熱刺激を受けた部位だけに症状があらわれる「局所性」ですが、まれに刺激を受けた部位とは関係のないところに症状があらわれる「全身性」の場合もあります。

温熱刺激を受けた直後から数分後に症状があらわれ、数分~2時間以内で治まることがほとんどですが、再び温熱刺激を受けると繰り返しあらわれることがあります。

軽度の場合はいつのまにか自然に治っていることもありますが、重度の場合は呼吸困難や吐き気などの重篤な症状をともなうことがあるため、少しでも異常を感じたら医療機関(皮膚科)を受診しましょう。

温熱蕁麻疹おんねつじんましんの予防・対処法

1熱さを避ける

蒸し暑い場所や温度が高い環境を避け、体温が急激に上がらないように工夫しましょう。暖房器具でも発症しやすいので、冬場でも環境に注意してください。温熱刺激によって蕁麻疹じんましんを起こしたことがある人は特に気をつけましょう。

2患部をかかない、こすらない

蕁麻疹じんましんをこすったり、かいたりしないようにしましょう。患部をかき壊し、症状がより悪化します。どうしても我慢できない場合は濡れタオルなどで患部を冷やし、かゆみを一時的に抑えましょう。

3市販薬でかゆみを抑える

強いかゆみのある場合は、かきすぎて症状を悪化させないためにも、かゆみを抑え強い抗炎症作用のあるステロイド外用剤(塗り薬)が有効な場合があります。

自分の症状に適したステロイド外用剤(塗り薬)がわからない場合は、薬局・薬店の薬剤師、または登録販売者に症状を伝え、相談してみましょう。

薬局・薬店で購入したステロイド外用剤(塗り薬)を5~6日使用しても改善がみられない場合は自己判断で使用を続けず、医療機関(皮膚科)を受診しましょう。

4処方される薬で治療する

医療機関(皮膚科)で処方される抗ヒスタミン薬または抗ヒスタミン作用のある抗アレルギー薬を内服または注射することで、ほとんどの種類の蕁麻疹じんましんに効果が期待できます。

ただし、蕁麻疹じんましんのタイプによっては抗ヒスタミン薬以外の治療が有効な場合もあります。

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