特集03-10月

頑固なこりや痛みをほぐす日常対策 女性の肩こりセルフケア

頑固なこりや痛みをほぐす日常対策

女性の肩こりセルフケア

 

大半の女性が悩まされている肩こり。

ひどい場合は頭痛や吐き気をともなうことも。

このつらい症状、何とか和らげたいものですね。

そこで今回は肩こりの原因を正しく知るとともに、頑固なこりを予防し解消する、とっておきのセルフケア情報をお届けします。

どうして肩がこるの?

最も一般的な肩こりの原因は、肩の筋肉の緊張です。長時間同じ姿勢を続けるなどして筋肉が緊張すると、筋肉内の毛細血管の流れが悪くなり、軽い"うっ血状態"に。そうなると筋肉のエネルギー源である酸素や栄養分が不完全燃焼を起こし、疲労物質 がどんどん蓄積されてゆきます。それが周囲の神経を刺激して、こりや痛みを引き起こすわけです。

こうした"うっ血状態"を放置しておくと、こりや痛みが筋肉をいっそう緊張させ、血行がさらに悪くなるといった悪循環に。ですから肩こり予防の基本は、筋肉の緊張をほぐし血行を良くすること。適度にからだを動かすなどして、肩の筋肉の疲れを解消することがポイントです。

肩こりには、からだの姿勢も深く関わっています。姿勢が悪いと、デスクワークの時もつい前かがみになりがち。重い頭を支えている背中や肩の筋肉がつねに緊張した状態になり、肩がこりやすくなります。1日中デスクに向かうことが多い人は、自分の姿勢を鏡でチェックし、姿勢を正すようにしましょう。

ちなみに、なで肩の人が肩こりになりやすいのは、からだの構造的に肋骨と鎖骨の間隔が狭く、血管や神経が圧迫されやすいため。女性に肩こりが多いのは、体形に負う部分も少なくないようです。

また肩こりは、ストレスなど精神的な緊張から引き起こされる場合があります。筋肉は緊張していないのに肩がこる、という場合は、ストレス性の肩こりかもしれません。そんな肩こりは、アロマバスを楽しむなど、心身をリラックスさせるのが何よりの特効薬といえます。

それから目や歯のトラブルも肩こりの原因に。眼鏡やコンタクトレンズの度が合っていなかったり、長時間パソコンに向かった後など、目の疲労によって肩こりになることがあります。虫歯が多く噛み方が偏っていたり、歯の噛み合わせが悪い場合も同様です。仕事や姿勢、ストレス…思い当たることがないのに肩がこるようなら、目や歯の状態をチェックしましょう。

肩こりを防ぐ日常生活の注意点

肩こりは、日常生活を見直すことである程度予防できます。仕事や家事は同じ姿勢を長く続けないようにし、ときどき休憩して肩や腕を動かすようにします。普段の姿勢にも気をつけたいもの。首を前後左右に傾けず、肩の力を抜いて背筋を伸ばすのが正しい姿勢の基本です。とくになで肩の人は、より意識的に背筋を伸ばし、肩を反らす感じで歩くようにします。
日常のちょっとした動作も見直しましょう。手荷物を持つ時は、肩を少し上げ気味に持つようにし、電車の吊り革は脇を締め正面で握ります。また片方の肩ばかりにバッグを掛けたり、電話の受話器を持つ手が決まっていたり、いつも同じ脚の組み方をしていませんか。筋肉にかかる負担が偏り肩こりを引き起こしやすくなるので、意識して持ち替えや組み替えを行いましょう。
それから寝具や下着にも気配りを。高さの合っていない枕や柔らかすぎる布団は、眠りが浅くなるだけでなく、肩こりの原因となります。専門店で相談するなどして、背骨のS字ラインを保てる寝具を選びましょう。下着に関しては、自分のバストサイズに合ったブラジャーを正しく着けること。肩がこるからといってストラップに余裕を 持たせるのは逆効果。ジャストの長さに調整し、アンダーバストを締めつけないよう注意します。
肩こりを防ぐためにも、いま一度、日常生活の改善点を探してみましょう。

心地よく肩こりをほぐす入浴法

心とからだの緊張をほぐし、血行を良くする入浴は、最も手軽で効果的な肩こり解消法。肩こりがひどい時は、温冷交互のシャワー刺激を。ちょっと熱め(40~41℃)のお湯と20℃くらいの冷たい水とを交互に2~3分ずつ肩に当てると(3回程度繰り返す )、血液の拡張・収縮が繰り返されて血行が良くなり、こりや痛みがやわらぎます。
湯船のお湯はぬるめにして、ゆっくり入るのがポイント。ローズマリーやラベンダーなどの精油を入れた(5~6滴)アロマバスも、おすすめです。

心地よく肩こりをほぐす入浴法

お湯につかってからだが温まったら、タオルを使った肩回しを。肩幅の2倍程度に両手が広がるようタオルをつかみ、肘を伸ばして前から後ろへ、後ろから前へと、ゆっくり回します。これを10回程度繰り返すと、気持ちよく肩こりがほぐれます。
お風呂上がりには、ふくらはぎをマッサージしましょう。心臓から送りだされた血液は、ふくらはぎの部分で滞りがち。片あぐらをかき、ふくらはぎの内側が上になるように足首をひきよせ、骨にそって両手の親指で軽く押すようにマッサージします。これによって血液の循環が良くなり、肩こりなど局所のうっ血も解消されます。
首の後ろの付け根にドライヤーの温風を当てるのも効果的。入浴とアフターバスのセルフケアを習慣づけ、肩こりを上手に解消しましょう。

心地よく肩こりをほぐす入浴法