特集04-1月

美しく健やかな瞳を守るために

目の快適リフレッシュ法

 

パソコンやテレビ、読書など私たちの生活はどうしても目を酷使しがちです。

目が疲れたり、かすんだり、痛んだり・・・

眼科に行くほどでなくても、目の不快感に悩む人も多いのでは?

そこで今回は目の疲れを癒し、瞳を健やかに保つための基礎知識や生活習慣をアドバイスします。

どうして目が疲れるの?

目の疲れの主な原因は目を使い過ぎることです。私たちの目は「水晶体」と呼ばれるレンズで見たものをとらえ、水晶体の周囲を取り囲む「毛様体筋」という筋肉が伸縮することで、ピントを合わせる仕組みとなっています。ところがパソコンやテレビなど、近くばかりを長く見続けると、毛様体筋がずっと収縮しっぱなしになり、筋肉がこわばってしまいます。その結果、目の疲労やかすみ、目がぼやけるといった症状が起こるのです。目の疲れがたまると、集中力や注意力がなくなったり、ヤル気が失せたりします。また目の酷使や睡眠不足によって目が充血することがあります。これを「結膜充血」といい、多くの栄養分を補給しようと目の血管が拡張するために生じるものです。


疲れ目を軽視し過ぎるのは禁物です。視神経は脳と直結しているため、頭痛や肩こり、消化器系の不調など、からだ全体に影響がおよぶことも少なくありません。できるだけ目の使い過ぎを避け、疲れは早めに解消するよう気をつけましょう。それからOA機器の普及とともに増えているのが、目が乾いてゴロゴロしたり痛みをともなうドライアイです。目の表面はつねに涙でおおわれていますが、パソコン操作などで画面を凝視し、まばたきの回数が減ると、新しい涙が補充されず、目が乾いてしまいます。エアコンによる部屋の乾燥やコンタクトレンズなども、ドライアイの大きな要因となるので注意が必要です。


疲れ目もドライアイも、そのほとんどが生活習慣や環境によって起こるもの。毎日の暮らしを見直し、大切な目をいたわる生活を心がけたいものです。

目の疲れを防ぐ基本生活術

目の疲れを防ぐには、どのようなことに注意すればいいのでしょうか。まず何より、充分な休息をとることです。一時的な目の疲れは、ぐっすり眠ることで翌日には解消されるはずです。パソコン操作や細かな手作業などを行う場合は、時間を決めて目を休めるようにします。休息のコツは、遠くを3分程度眺めて、手元を1~2分見ること。これを数回繰り返せば、毛様体筋のこわばりもほぐれ、疲労によって低下した視力も回復します。

 

生活環境にも充分な気配りが必要です。なかでも目の疲れの原因となりやすいデスクまわりの環境には細やかな配慮を。イラストを参考に快適な環境を整え、作業する際の姿勢にも注意したいものです。

 

またテレビを上向きに見ていると、自然とまぶたが大きく開くことになり、目の疲労度が増すだけでなく、涙の蒸発量が増えて乾燥しやすくなります。テレビは画面が目線よりやや低くなる位置に置き、最低2.5m以上は離れて見るよう気をつけます。室内の照明も要チェックです。手元の明るさが充分でも部屋全体の明るさが不足していたり、片隅のコーナーが薄暗かったり、ひとつの部屋の中で明暗の差があり過ぎると、視線を動かすたびに瞳孔の調節が必要となり、目の負担が大きくなります。必要に応じてスタンドなどの部分照明をうまく補いながら、明暗のコントラストが大きくなり過ぎないよう注意しましょう。

 

それから部屋の湿度が40%未満になると、目が乾燥しやすくなります。とくに空気が乾燥しやすい冬場は、加湿器を使うなどして、湿度を60%程度に保つようにします。

・目とモニターは50~60cm離して。画面が目線より下になる位置に

・デスクの照明はきき腕の反対側にセットし、光源が直接目にはいらないよう注意

・キーボード、モニター、書類は目から同じ距離に

・背すじは真っすぐ伸ばして椅子に深く腰かける

・机の高さはおへそくらいが目安

・床に足の裏がつく椅子の高さがベスト

目の疲れを防ぐ基本生活術

目を健やかに保つ日常ケア

目を健やかに保つには、目にいい栄養素をしっかり補給することも大切です。その筆頭がビタミンAです。ビタミンAには目の表面をおおっている角膜や結膜、網膜などの細胞を正常に保ち、目の乾燥や疲労感を改善するはたらきがあります。

 

またビタミンB群も目の健康に深く関わっています。ビタミンB1は目の神経の疲れを和らげ、ビタミンB2は角膜や粘膜の再生を促して目の痛みや充血を防ぎます。さらにビタミンB12は視神経の代謝を活発にし、目の疲れを軽減します。

ビタミンAを多く含む緑黄色野菜やウナギ、レバー、ビタミンB1やB2を多く含む豆類、豚肉、ナッツ類などの食品を毎日バランス良く食卓に乗せ、また市販のビタミン剤も上手に利用して、目の健康維持に努めましょう。そして目が疲れたな、と感じたら、目のポイントマッサージを。目のまわりの筋肉をほぐし血行を良くすることで目の疲れがやわらぎます。ここにご紹介したイラストを参考に、疲れ目をすみやかに回復させましょう。

疲れ目に効果的なポイントマッサージ