特集06-5月

お肌の紫外線対策、夏からじゃ手遅れ

今年は春からUVケア

 

五月晴れの爽やかな日が続く、この時期。でも、お肌にとっては危険がいっぱい。

すでに紫外線は相当なレベルになっていて、とくに肌の老化を促す紫外線A波(UVA)の量はピークに。

夏からで充分、などと油断していると、しみやしわなどのトラブルを招きかねません。

そこで、今回は紫外線のトラブルを防ぐケア情報をご紹介。

春のこの時期から、早め早めのUV対策を心がけ、若々しいお肌をキープしましょう。

あなどれない!春の紫外線

夏に比べて春の紫外線はそんなに多くない。そう思う人もいるでしょうが、あなどってはいけません。5月の時点で、すでに相当量の紫外線が降り注いでいるのです。とくに紫外線A波(UVA)は真夏とほぼ同じ量に達します。これまで紫外線対策というと、紫外線B波(UVB)だけに目が向けられがちでした。たしかに表皮細胞を傷つけ皮膚が赤くなるのはUVBの仕業です。しかし、肌の健康を考えた場合、もっと大切なのは、実はUVA対策なのです。このUVAは表皮にあるメラニンを黒くして、できてしまったしみを濃くするうえに、真皮の中に分解酵素や活性酸素を発生させます。これらの物質がコラーゲンなどの線維を破壊して、皮膚の弾力やハリを失わせるとともに、しわやたるみを引き起こします。このように、肌の内部にまでおよぶUVAのダメージは少しずつ蓄積されてゆきます。

あなどれない!春の紫外線
こうした紫外線による肌の老化現象を「光老化」と呼びます。肌の老化の原因のひとつは、加齢よりも紫外線、もっと厳密に言えばUVAであると言えます。やっかいなことに、このUVAの照射量は年間を通じてそう極端に変わらず、朝や夕方でもかなりの量が降り注いでいます。たとえわずかであっても、紫外線のダメージは必ず皮膚に蓄積され、しみやしわ、たるみなどのトラブルとなって外に現われます。ですから、肌の老化を食い止めるには、年間を通じたコンスタントなUVA対策が不可欠。さあ、いまからでも遅くはありません。紫外線の恐ろしさを肝に銘じ、徹底したUVAケアを心がけましょう。

心がけたい、万全の紫外線対策

しみやしわなど紫外線による光老化を防ぐには、UVAを浴びないようにすることが何よりも大切。UVBの照射量のピークが午前10時~午後2時頃なのに対し、UVAの場合は日の出から日没まで強く降り注いでいます。外出する際は、つばの広い帽子、サンバイザー、日傘、スカーフなどで徹底的にガードするようにしましょう。服装は、紫外線を透過しにくい色の濃いものを。UVカット加工のしてある素材なら、いっそう安心です。スキンケア用品も、UVAカット能力の目安となるPA値が比較的高いサンスクリーン剤を選んで塗るようにします。また、室内だからといって安心は禁物。ガラス越しにでもUVAは約85%も通過するからです。その意味で、窓が近く遮るもののない車の運転席は、肌にとってもっとも危険なゾーン。日中の車の運転はできれば最小限にとどめたいものです。喫茶店などでも窓際の席はできるだけ敬遠し、バスや電車に乗ったときも窓に背を向けて座るようにします。ガラス張りのオフィスやショッピングモールなども要注意です。もしも職場での席が窓際ならば、窓側の顔にUVカット用の下地などを重ね塗りするなどのケアを行いましょう。

 

加えて、UVAの照射量は天候によってあまり変化せず、曇りの日でも晴天日の約50~80%が降り注いでいます。ですから、曇っているからといって、UVケアを忘れたままベランダでの洗濯物干しや庭の水やりなどを行うと、「うっかり日焼け」になってしまう危険性があるのでご用心。いつでも、どこでも、細心の注意を払って万全の紫外線ガードに努めましょう。

しみ・そばかすなどの肌トラブルを防ぐための食生活

また、肌老化を防いで若々しい肌を保つためには、肌の細胞の原料となるたんぱく質、肌の代謝を高めるマグネシウム・鉄分などのミネラルをしっかり摂るとともに、肌のハリやうるおいを保つコラーゲンも意識して多めに摂るよう心がけましょう。コラーゲンを摂る場合は、ビタミンCも合わせて摂るのがポイント。ビタミンCは、コラーゲンの体内合成に欠かせない酵素の作用を補助する栄養素だからです。なるほど、ビタミンCが美肌ビタミンと呼ばれるのもうなずけますね。ともあれ、外側からも内側からも、紫外線のダメージをしっかり防ぎ、肌老化やしみ・そばかすのない健やかな肌を手に入れたいものです。

しみ・そばかすなどの肌トラブルを防ぐための食生活

Wellness Q & A コーナー

Q1 お肌と生理は関係あるの?
関係あります。排卵後に分泌される黄体ホルモンの影響で、生理前には肌の状態が不安定となり、かさつきやニキビ、しみなどができやすくなります。ストレスが強い状態だと、よけいに影響が大きくなります。ですから生理前にはなるべく敏感肌用の化粧品を使い、紫外線にもいっそうの注意を払うなど、とくに肌をいたわることが必要です。
Q2 L-システインが多く含まれている食品は?
L-システインが豊富に含まれている食品としては、大豆や小麦胚芽、柿、もやし、納豆、大根などが挙げられます。L-システインは、わずかではありますが体内に存在するアミノ酸の一種。毎日の食事で積極的に補うようにしましょう。市販のビタミン剤などを有効に活用するのもひとつの手です。
Q3 「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」ってどう違うの?
どちらも日焼け止めに使われている成分ですが、「紫外線吸収剤」は化学的なメカニズムで、吸収した紫外線のエネルギーを熱などに形を変えて放出する仕組み。一方、「紫外線散乱剤」は、肌に膜をつくり物理的な力で紫外線をはねかえす仕組み。どちらもごくまれにかぶれるケースがあるので、敏感肌など肌の弱い人は、念のため腕の内側などに少量を塗布してから使用するようにしましょう。