ステロイド外用剤について
ステロイドとは
ステロイドは、もともと人の体内の副腎という臓器で作られる副腎皮質ホルモンです。これを人工的に合成した薬がステロイド剤で、生体内のホルモンと同様、炎症、免疫、アレルギーを抑える働きがあります。
ステロイド剤には、外用剤(塗り薬)のほかにも内服剤(飲み薬)、注射剤、吸入剤、坐剤など、多くの種類がありますが、全身性の症状ではない局所的なしっしん、皮ふ炎、かゆみ、じんましんなどに最もよく使われるのが外用剤(塗り薬)です。
ステロイドの働き
ステロイドは、表に示すような作用により、しっしん、かゆみ、赤みなどの炎症を抑える働きがあります。
抗炎症作用 | 細胞の中で炎症を起こす物質を作らせないように働き、 炎症そのものを抑えます。 |
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細胞増殖抑制作用 | 炎症反応を引き起こす細胞の数が増えないようにします。 |
血管収縮作用 | 炎症部位の血管をひきしめることにより、患部の赤みを鎮めます。 |
免疫抑制作用 | 体内で抗体が作られにくくし、 炎症を引き起こす免疫系の働きを弱めます。 |
ステロイド外用剤は5段階に分類
ステロイド外用剤は、作用の強さによって5段階に分類されます。OTC医薬品には「ウイーク」「マイルド」「ストロング」の3段階があり、リンデロンVs軟膏、クリーム、ローションに配合されているベタメタゾン吉草酸エステルは「ストロング」に分類されます。
症状が出たら早期に作用の強いステロイド外用剤を短期間使い、炎症をしっかり抑えることが重要です。
ステロイド外用剤が皮膚から吸収される割合は、身体の部位により大きな違いがあります。
顔面など吸収されやすく、副作用が出やすい部分への使用、乳幼児や高齢者に使用する際は1ランク弱いステロイドを使うことが勧められます。
ご自身に合ったステロイドの強さがわからない場合は、薬剤師や登録販売者にご相談ください。
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