• 薬局・薬店で相談できる皮膚トラブル

蚊による虫さされの
予防策&対処法は?

蚊、ブヨ、ハチ、ダニなどの虫が原因で、痛みやかゆみ、赤みや腫れなどがおこることを「刺虫症しちゅうしょう」といい、一般的には「虫さされ」と呼んでいます。
今回は蚊による虫さされについてご紹介します。

ヒトをさす蚊

多くの種類が存在する蚊のなかでも、ヒトをさすのは約20種類かつ、産卵を控えたメスの成体だけです。
なかでもよく知られているのがヒトスジシマカ(ヤブ蚊)とアカイエカです。

ヒトスジシマカ アカイエカ
生息場所 庭や公園、草むらなど 室内
発生時間 朝と夕方 夕方~夜

蚊による虫さされの症状・対処法

蚊にさされた際のかゆみは、蚊が吸血する際に人間の皮膚のなかに注入した物質に対するアレルギー反応によるものです。さされた頻度や体質などにより、さされてすぐにかゆくなる即時型反応と、1~2日後に症状が出る遅延型反応のどちらか、あるいは両方がみられます。

軽いかゆみには、市販のかゆみ止め薬を活用するとよいでしょう。かゆみが強いうえ、皮膚に赤みや腫れなどの炎症がみられるときには、ステロイド外用剤(塗り薬)も有効です。掻きすぎて傷になる前に、かゆみを抑え強い抗炎症作用のあるステロイド外用剤(塗り薬)を使用するのがポイントです。

蚊による虫さされの症状

薬局・薬店の薬剤師、または登録販売者に症状を伝え、使用できるステロイド外用剤(塗り薬)があるかどうか相談してみましょう。
薬局・薬店で購入したステロイド外用剤(塗り薬)を5~6日使用しても改善がみられない、患部に水ぶくれができるなど、気になる症状が現れた場合は自己判断で使用を続けず、医療機関(皮膚科)を受診しましょう。

蚊にさされないためには

朝夕の涼しい時間帯の草むらなどでは、ヒトスジシマカにさされやすくなります。蚊が多い時間や場所で活動する際は長袖シャツや長ズボンを着用するなど、皮膚を覆う服装を心がけ、虫が嫌う成分が配合された虫よけスプレー(※)を使用するとよいでしょう。

※虫よけスプレーの配合成分は主に「ディート」と「イカリジン」の2種類があります。ディート製剤の場合は幼児の顔への使用、生後6ヵ月未満の乳児への使用は控えてください。

わずかな水でも蚊の幼虫であるボウフラの発生源になるため、排水溝や植木鉢など、自宅の周囲もこまめに掃除をして、蚊の発生を防ぎましょう。網戸や蚊取り線香なども活用するとよいでしょう。

蚊にさされないためには

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