• ステロイド外用剤(塗り薬)なんでも相談
  • ステロイドって何?

市販されているステロイド外用剤(塗り薬)の3つのタイプとは?

市販されているステロイド外用剤(塗り薬)には、おもに以下の3つのタイプがあります。

タイプ使用する症状成分例
タイプ
「ステロイド薬」のみが含まれているもの
使用する症状
皮膚に赤みや腫れなどの「炎症」をおこしている
成分例
  • ベタメタゾン吉草酸エステル(抗炎症作用)
  • ヒドロコルチゾン酪酸エステル(抗炎症作用)
  • デキサメタゾン酢酸エステル(抗炎症作用)
タイプ
「ステロイド薬」と「かゆみ止め」が含まれているもの
使用する症状
皮膚に赤みや腫れなどの「炎症」をおこしているうえ、「強いかゆみ」をともなっている
成分例
  • プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル(抗炎症作用)&
    クロタミトン(かゆみ止め)
  • プレドニゾロン吉草酸エステル酢酸エステル(抗炎症作用)&
    リドカイン(かゆみ止め)
タイプ
「ステロイド薬」と「抗生物質(化膿止め)」が含まれているもの
使用する症状
患部がジュクジュクしたり膿が出るなど、「炎症」に「細菌感染」をともなっている
成分例
  • フルオシノロンアセトニド(抗炎症作用)&フラジオマイシン硫酸塩(抗生物質)
  • ヒドロコルチゾン(抗炎症作用)&オキシテトラサイクリン塩酸塩(抗生物質)

皮膚に赤みや腫れなどの炎症をおこしている場合は、「ステロイド薬」のみが含まれているものを使用しましょう。炎症に加えて、湿疹、皮膚炎やかぶれなどの強いかゆみをともなう症状がある場合は、「ステロイド薬」と「かゆみ止め」が含まれているものを使用すると良いでしょう。
※「ステロイド薬」にはかゆみを和らげる成分が含まれているものもあります。

湿疹、皮膚炎をかき壊してしまうと、ジュクジュクと膿が出てくることもあります。本来、皮膚にはバリア機能があるため細菌が繁殖しにくくなっていますが、かき壊すことで剥がれた表皮から細菌が入りこんで繁殖し、化膿してしまいます。化膿した皮膚にはさらなる炎症がおこり、症状が悪化するおそれがあります。

このような場合には、「ステロイド薬」で炎症をしっかり抑えることが必要ですが、ステロイドには抗炎症作用のほかに免疫抑制作用もあるため(ステロイド外用剤(塗り薬)とは?を参照)、化膿している(感染をおこしている)皮膚に使うとかえって悪化するおそれがあるので注意が必要です。そうならないためにも、皮膚が化膿している場合には、細菌の増殖を防ぐ働きのある抗生物質が配合されたステロイド薬が有効です。

ステロイド外用剤(塗り薬)を使用する際は、ご自身の症状に合ったものをお選びください。どの外用剤(塗り薬)がよいかわからない場合は、薬剤師、または登録販売者にご相談ください。

関連記事

ステロイド外用剤(塗り薬)
なんでも相談

ステロイドって何?
ステロイドを正しく使おう
上手にステロイドを活用する方法