くらげにさされたときの
症状&対処法は?
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夏のレジャーで海遊びをする際には、くらげに気をつけましょう。さされるとかゆみや痛みを生じたり、なかには命にかかわる場合もあります。
今回はくらげにさされたときの症状や対処法についてご紹介します。
くらげの種類と危険性
くらげには、ミズクラゲのように浜辺でよく見かけるものや、ハブクラゲのように一部の地域に生息する毒性が非常に強いものなど、さまざまな種類があります。
ミズクラゲ
日本の周辺で一般的に見られるくらげの一種。毒性が弱いため、さされてもほとんど痛みを感じませんが、皮膚の薄い部分をさされたり、肌が弱い人や小さな子どもがさされるとかゆみを感じることがあります。
アンドンクラゲ
お盆の時期に日本海沿岸を中心に多く出没し、デンキクラゲとも呼ばれます。傘から長い触手が伸びているのが特徴で、毒性は弱いものの、さされたときにはビリビリとした強い痛みを感じます。
カツオノエボシ
春の終わりから夏にかけて本州の太平洋湾岸でよく見られ、烏帽子のような形をした青みがかかった透明の浮き袋が特徴のくらげです。毒性が非常に強いうえ、死んでいるものやちぎれた触手にも毒性があるため、見かけても絶対に触らないでください。
ハブクラゲ
5月~10月に沖縄県全域で見られる非常に危険なくらげです。毒性が非常に強く、傘の直径10cmに対し、1.5m以上の長い触手をもっているのが特徴です。
くらげにさされたときの症状・対処法
毒性の強さによって症状は異なり、個人によっても差があります。
ミズクラゲやアンドンクラゲのように毒性が弱いくらげ(※)
- チクチク・ピリピリする痛み
- 赤み、かゆみ、みみず腫れ、水ぶくれ など
カツオノエボシやハブクラゲのような毒性が強いくらげ
- 電気ショックを受けたような強い痛み
- 赤み、みみず腫れ
- 壊死を引き起こす場合もある
- 吐き気、頭痛、倦怠感、意識障害、呼吸困難 など
毒性の強いくらげにさされた場合や、複数回さされてアナフィラキシーショックを起こしている場合はすぐに医療機関を受診してください。
くらげの触手がささったままになっている場合は、ゴム手袋などをはめた上でピンセットや毛抜きで取り除くようにしましょう。絶対に素手で触らないでください。傷口を洗うときは水道水ではなく、必ず海水で洗いましょう。真水で洗うと浸透圧により毒素が体内にまわる危険性があります。
毒性の弱いくらげにさされ、患部に赤みや痛み、腫れなどの炎症がみられるときには、ステロイド外用剤(塗り薬)も有効です。
薬局・薬店の薬剤師、または登録販売者に症状を伝え、使用できるステロイド外用剤(塗り薬)があるかどうか相談してみましょう。
薬局・薬店で購入したステロイド外用剤(塗り薬)を5~6日使用しても改善がみられなかったり、気になる症状が現れた場合は自己判断で使用を続けず、医療機関(皮膚科)を受診しましょう。
くらげにさされないためには
くらげは海面または水中を浮遊した状態で移動することがほとんどです。そのため、風や潮流に乗って岸周辺に流されてきたくらげを見かけたら海には入らないようにしましょう。水中でくらげを見かけた場合も、すぐに海から上がるようにしてください。
透明のくらげは気づきにくいこともあるため、くらげの出現が増えるゴールデンウィークからお盆にかけて海で遊ぶ際には、長袖のラッシュガードやウェットスーツを着用し、肌が露出する部分を減らすのもよいでしょう。