• 薬局・薬店で相談できる皮膚トラブル

ストレスが原因となる
皮膚トラブル

ストレスによりホルモンバランスが崩れたり、代謝機能が低下したりと身体はさまざまな影響を受けることがわかっています。今回は、ストレスが原因となる皮膚トラブルについてご紹介します。

ストレスによる肌荒れ

ストレスを受けると肌は乾燥しやすくなり、外部からの刺激にも敏感に反応してしまいます。そのため、肌荒れが起こります。
ストレスが肌の乾燥をまねく理由として、女性ホルモンの減少、冷えによる負担、バリア機能の低下などがあげられます。

女性ホルモンの減少、冷えによる皮膚への負担、肌のバリア機能の低下
女性ホルモンの減少
ストレスを受けると女性ホルモン「エストロゲン」の分泌が減少します。エストロゲンは肌のうるおいを保つために必要なコラーゲンやヒアルロン酸の生成をうながす働きがあるため、エストロゲンが減少すると肌の乾燥をまねきます。
冷えによる皮膚への負担
ストレスにより代謝機能が低下すると、身体は冷えを引き起こします。身体が冷えて血のめぐりが悪くなると、肌の水分量が低下して肌の乾燥をまねきます。
肌のバリア機能の低下
ストレスがたまると血管が収縮し、肌の温度が下がるため、皮膚のターンオーバーが乱れてしまいます。その結果、肌内部のうるおいを担うセラミドなどの保湿成分を十分に作ることができず、肌のバリア機能や保水能力が低くなり乾燥をまねきます。

ストレスが原因のひとつとなる皮膚トラブル

肌荒れのほかにも、ストレスが原因のひとつと考えられている皮膚トラブルには以下のようなものがあります。

アトピー性皮膚炎※1

かゆみをともない慢性的に経過する皮膚炎(湿疹)を「アトピー性皮膚炎」といいます。アトピー性皮膚炎の悪化要因のひとつに「ストレス」が挙げられます。イライラした時に患部をつい引っ掻いてしまい、それが習慣化することが治らない大きな要因にもなっています。

アトピー性皮膚炎

脂漏性しろうせい湿疹(皮膚炎)

頭などの皮脂の分泌が盛んなところにでき、赤み、かゆみ、フケが生じる皮膚炎を「脂漏性しろうせい湿疹(皮膚炎)」といいます。過剰な皮脂の分泌、皮脂成分の異常などのほかに「ストレス」も脂漏性しろうせい湿疹(皮膚炎)の原因のひとつとして考えられています。 脂漏性しろうせい湿疹(皮膚炎)の原因&対処法

脂漏性湿疹(皮膚炎)

蕁麻疹じんましん※2

皮膚の一部が突然赤く盛り上がったり、かゆみや焼けるような痛みが現れる症状を「蕁麻疹じんましん」といいます。食物、薬剤、寒冷、日光、発汗、機械的刺激など、発生する原因がわかっている蕁麻疹じんましんと、直接的な原因がわからない蕁麻疹じんましんがあり「ストレス」も原因のひとつとして考えられています。 蕁麻疹じんましんの原因&対処法

蕁麻疹

皮膚トラブルによるかゆみ・赤みがひどいときには

強いかゆみや赤みがある場合は、ステロイド外用剤(塗り薬)が有効な場合もあります。自分の症状に適したステロイド外用剤(塗り薬)がわからない場合は、薬局・薬店の薬剤師、または登録販売者に症状を伝え、相談してみましょう。

薬局・薬店で購入したステロイド外用剤(塗り薬)を5~6日使用しても改善がみられない場合は自己判断で使用を続けず、医療機関(皮膚科)を受診しましょう。

※1 アトピー性皮膚炎は自己判断では治療できない疾患です。治療の際は医療機関(皮膚科)を受診しましょう。 ※2 蕁麻疹じんましんの治療の基本は、原因・誘因を取り除いたり、回避したりすることや抗ヒスタミン薬を中心とした薬物療法になります。治療の際は医療機関(皮膚科)を受診しましょう。

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