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脂漏性湿疹(皮膚炎)の原因&対処法

頭などの皮脂の分泌が盛んなところにでき、赤み、かゆみ、フケが生じる「脂漏性しろうせい湿疹(皮膚炎)」。
今回は脂漏性湿疹(皮膚炎)について、その原因や対処法をご紹介します。

脂漏性湿疹(皮膚炎)とは?

脂漏性湿疹(皮膚炎)とは、頭や生え際、顔面、耳、胸部、肩甲骨間などの皮脂の分泌が盛んな部位や、わきの下、足の付け根などの皮膚がこすれて摩擦を受ける部位に生じる皮膚炎です。患部に白から黄色のうろこ状のフケをともなう赤みがみられるのが特徴です。

多くみられるのは、乳児期の「乳児脂漏性湿疹(皮膚炎)」と、中高年以降の「成人期脂漏性湿疹(皮膚炎)」で、症状が落ち着いてもしばしば再発することがあります。

脂漏性湿疹(皮膚炎)

脂漏性湿疹(皮膚炎)の原因

過剰な皮脂の分泌、皮脂成分の異常、常在菌でカビの一種である「マラセチア菌」の増殖、ビタミンの不足、ストレスなどが脂漏性湿疹(皮膚炎)の原因として考えられています。

脂漏性湿疹(皮膚炎)の予防・対処法

フケがたまらないように適度に洗髪する

洗髪の頻度は個人差がありますが、皮脂やフケがたまらないように適度に行いましょう。また、フケを無理にとろうとしてゴシゴシと爪を立てて強く洗髪しないようにしましょう。脂漏性湿疹(皮膚炎)は再発を繰り返すことが多いため、症状が落ち着いてもケアを継続する必要があります。

洗髪前にフケをやわらかくする

頭皮にフケがこびりついている場合は、入浴の30分から1時間前にオリーブ油を塗り、可能ならば食品用ラップで覆っておきます。その後、洗髪の際にやさしく洗い流すとフケがとれやすくなります。

シャンプーを変える

なかなか症状が落ち着かない場合は、シャンプーを変えてみるのもよいでしょう。油分を含むものを避け、フケ・かゆみの原因菌の増殖を抑える抗真菌成分「ミコナゾール硝酸塩」を配合したシャンプーを使うことで、マラセチア菌を減らす効果が期待できます。

市販薬で症状をおさえる
頭皮のかゆみや赤みはローションタイプのステロイド外用剤(塗り薬)で治療するのも有効です。できるだけ毛につかないように、患部に指で直接やさしく塗りましょう。容器の口を患部に直接つけないように注意してください。直接つけてしまうと、容器の中に細菌などが入り、薬が使えなくなることがあります。
「ローションは軟膏やクリームと何が違うの?」

自分の症状に適したステロイド外用剤(塗り薬)がわからない場合は、薬局・薬店の薬剤師、または登録販売者に症状を伝え、相談してみましょう。

薬局・薬店で購入したステロイド外用剤(塗り薬)を5~6日使用しても改善がみられない場合は自己判断で使用を続けず、医療機関(皮膚科)を受診しましょう。

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