汗かぶれとあせもの違いは?
汗かぶれの原因&対処法

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体温調節に欠かせない重要な機能を担っている「汗」ですが、大量にかくと皮膚トラブルの原因にもなりかねません。今回は「汗かぶれ」について、症状や対処法をご紹介します。
汗かぶれとは?
汗に含まれる塩分やアンモニアなどの成分が肌を刺激することで、皮膚が荒れたり、かぶれたりした状態になることを「汗かぶれ=汗による接触皮膚炎」といいます。


汗かぶれとあせもの違い
汗に含まれる成分が肌を刺激しておこる「汗かぶれ(汗による接触皮膚炎)」に対して、汗を排出する「汗管」に汗がつまって排出されないまま肌の内側にとどまることで生じる発疹(赤いブツブツ)を「あせも」といいます。
あせもの原因&対処法
汗かぶれの原因
皮膚のいちばん外側にある「角層」は通常水分を保ち、外からの刺激が入ってこないようにバリアする働きをしていますが、紫外線やエアコンの影響によって肌の表面から水分が奪われると、皮膚は角層に水分を保てなくなります。
そうして角層のバリア機能が低下した皮膚に、塩分やアンモニアなどの汗の成分が入り込むことで刺激となり、赤みやかゆみ、ヒリヒリとした痛みなどの炎症が生じます。

汗かぶれの予防・対処法
1汗をかいたままの肌を放置しない
汗をかいたらタオルでこまめに拭き取る、外出時には汗を拭くためのウェットティッシュやボディシートを携帯する、大量に汗をかくような屋外レジャーに参加する際は着替えの衣類を持っていく、汗をかいて帰宅したらシャワーで軽く洗い流す、下着や肌着には通気性がよく吸汗・速乾性のある素材を選ぶなど、日頃から意識しましょう。
汗かぶれは肌のバリア機能が低下することでもおこりやすくなります。汗をタオルで拭いたりシャワーで洗い流したりする際は、ゴシゴシと肌をこすらないように気をつけましょう。
2普段から使っている日用品でも、異常を感じたら使用を中止する
汗をかいた肌は、汗の水分を蒸発させようと熱を出し、乾燥しやすい状態になります。そうしてバリア機能が低下した肌は、少しの刺激にも敏感に反応するため、下着やマスクの素材、アクセサリー類、化粧品や日焼け止めクリームといった、日常で使うものにも注意しましょう。
普段は問題なく使えていたのに、暑い季節に使ったら急に肌トラブルが出るようになったなど、少しでも疑問を感じた際は使用を中止し様子を見ましょう。
3市販薬で症状をおさえる
強いかゆみのある場合は、かきすぎて症状を悪化させないためにも、かゆみを抑え強い抗炎症作用のあるステロイド外用剤(塗り薬)が有効です。自分の症状に適したステロイド外用剤(塗り薬)がわからない場合は、薬局・薬店の薬剤師、または登録販売者に症状を伝え、相談してみましょう。
薬局・薬店で購入したステロイド外用剤(塗り薬)を5~6日使用しても改善がみられない場合は自己判断で使用を続けず、医療機関(皮膚科)を受診してください。