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消えない!掻きむしり痕を
目立たなくする方法は?

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虫さされを掻きむしり、皮膚に茶色いシミのような「掻きむしり痕」ができてしまうと、なかなか消すことができません。
今回は掻きむしり痕を作らない方法や、できてしまった掻きむしり痕を目立たなくする方法についてご紹介します。

掻きむしり痕の原因

虫さされなどで患部を掻きむしった際にできる茶色いシミを「炎症後色素沈着」といいます。

ひどい炎症がおきたり、かゆみを我慢できずに掻き壊すことで肌が傷つくと、表皮にある色素細胞「メラノサイト」が活性化し、メラニン色素が大量に生成されて茶色いシミができてしまいます。

メラミン色素は肌のターンオーバーにともない徐々に外へと押し出され、通常は数か月~半年ほどで垢として自然と排出されます。しかし、掻き壊しで炎症がひどい場合、メラミンが真皮まで渡り、色素沈着がシミとなって1年以上残ることがあります。

掻きむしり痕を作らないためには

虫にさされないようにする

掻きむしりの原因となる虫さされを予防するには、虫にさされないようにすることが大切です。虫にさされそうな場所へ行く際は、長袖・長ズボンなどを着用して肌の露出を控えましょう。虫よけスプレーも有効です。

虫にさされても掻かない

掻きむしり痕を作らないためには、虫にさされた箇所を掻かないことが大切です。我慢できないほど強いかゆみがある場合にはステロイド外用剤(塗り薬)も有効です。

薬局・薬店の薬剤師、または登録販売者に症状を伝え、使用できるステロイド外用剤(塗り薬)があるかどうか相談してみましょう。

薬局・薬店で購入したステロイド外用剤(塗り薬)を5~6日使用しても改善がみられなかったり、気になる症状が現れた場合は自己判断で使用を続けず、医療機関(皮膚科)を受診しましょう。

患部に紫外線をあてない

虫にさされて炎症をおこしている患部に紫外線があたるとメラノサイトがより活発になり、色素沈着が濃くなってしまいます。外出する際は患部を絆創膏や衣服などで覆い、紫外線が当たらないようにしましょう。

掻きむしり痕を目立たなくするためには

炎症をおさえる

肌の炎症によってメラノサイトが活性化するため、まずは炎症をおさえることが大切です。患部をこすったり触ったりすると摩擦によってさらに炎症が強くなります。患部にはなるべく刺激を与えないようにしましょう。

また、炎症を鎮め肌の新陳代謝を促進する作用のある「アラントイン」が含まれている外用薬も有効です。メラミン色素を直接おさえる働きはありませんが、肌の炎症を改善しターンオーバーを促すことで、間接的にメラニン色素の影響を軽減させる効果が期待できます。

患部の保湿を徹底する

メラミン色素は肌のターンオーバーにともない徐々に外へと押し出されるため、ターンオーバーのサイクルを正常に整えることが大切です。

肌のターンオーバーを正常に整えるためには、丁寧な保湿が欠かせません。肌の乾燥を感じた際は保湿力の高い化粧水や乳液で水分をしっかりと与えましょう。特に入浴や洗顔の後は肌の水分が失われがちなので、丁寧な保湿を心がけましょう。

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