• 薬局・薬店で相談できる皮膚トラブル

冷房による乾燥を
防ぐ保湿ケア

蒸し暑い夏、冷房が効いている室内は快適ですが、その一方で乾燥を感じることもあるかと思います。自宅やオフィスはもちろん、電車のなかやカフェにいたるまで、冷房の効いた場所で過ごす機会が増える夏を乾燥しらずで乗り切るには、どうしたらよいのでしょうか?

今回は冷房で室内が乾燥してしまう理由や、冷房による乾燥を防ぐ保湿ケアについてご紹介します。

冷房で乾燥するのはなぜ?

冷房は閉じられた空間内の空気をエアコン内部に取り入れ、温度を変化させたのち、冷たい空気を排出します。この温度変化をする際に、空気から水分を奪います。冷房の効いた室内は湿度が下がりやすく、乾燥した室内で長時間過ごしていると、肌のもっとも外側にある表皮から水分がどんどん奪われ乾燥していくのは当然のことといえるでしょう。また、快適な湿度を保っていても、風が直接肌にあたリ続けると肌の水分は蒸発します。

加えて、夏ならではの乾燥要因も見逃せません。

夏の日差しに多く含まれる紫外線は、肌表面に炎症を起こし、日焼けの原因となります。日焼けした肌からは水分が失われ、乾燥が進んでしまいます。また、夏は汗を多くかきますが、かいた汗を放置していると、蒸発する際に肌のうるおいまで奪ってしまいます。

さらには、コロナ禍でマスク着用が避けられない現状もあります。マスクを長時間着用することで肌とマスクが摩擦し、その刺激によってバリア機能が低下している肌が冷房にさらされると、乾燥はどんどん進んでいってしまいます。

乾燥を防ぐ、夏の保湿ケア

夏でもしっかり保湿ケアを

冷房による乾燥対策として、夏でも十分な保湿ケアを行うことが大切です。洗顔後や入浴後は化粧水でたっぷりと水分を与え、セラミドなどのうるおい成分が配合された乳液やクリームで油分を補いましょう。

冷房の効いていないところでは、気温や湿度が高くなると汗や皮脂が出るため、肌の表面がうるおっているように見えますが、それは余分なものが表に出てきているだけで、肌に必要なうるおい成分が十分とはいえない場合もあります。夏でもしっかりと保湿ケアをしましょう。

洗顔しすぎない

夏は皮脂の量が増えてベタつくからといって、洗顔やシャワーの回数を増やしたり、ゴシゴシと力を入れて洗わないようにしましょう。

顔や身体を洗う際は、洗顔料や石鹸をしっかりと泡立てて、優しく洗うようにしてください。ぬるま湯で丁寧にすすぎ、清潔なタオルで軽くおさえるように水分を拭き取り、すぐに化粧水などで保湿することを心がけましょう。

洗顔料を使った洗顔は朝晩の2回で十分です。乾燥肌の方で、ひどく肌が乾燥していると感じる場合は、夜だけ洗顔するようにしましょう。

洗顔しすぎない
冷房時の湿度に注意する

冷房で室内の湿度が下がりすぎないように、つけているときはこまめに空気の入れ替えをしたり、加湿器やアロマディフューザーなどで湿度を調整するようにしましょう。湿度計が用意できる場合は、湿度が40~60%を保つようにするとよいでしょう。

冷房時の湿度に注意する
メイク時はオイルインタイプのミスト化粧水がおすすめ
メイクの上からミスト化粧水で肌を保湿する際は、油分も一度に補えるオイルインタイプのミスト化粧水を選ぶとよいでしょう。冷房で湿度が低下している室内では、肌に水分だけを補っても、すぐに蒸発して乾燥してしまうからです。

乾燥でかゆみがおきた場合のケア

皮膚が乾燥すると皮膚のバリア機能が低下し、少しの刺激でかゆみや炎症がおこりやすくなります。乾燥がさらに進まないために、洗顔しすぎない、湿度に注意するといった生活習慣や室内環境を整えることのほかにも、保湿剤によるケアも有効です。

薬局・薬店などで買える保湿剤には、ワセリンやオリーブ油のように、皮膚の表面に油膜を作って覆うことで体内からの水分蒸発を防ぎ、角質を柔らかくするもの、ヘパリン類似物質やヒアルロン酸のように、水分子と結合して保湿効果を高めるもの、尿素やアミノ酸のような天然保湿因子、角質細胞間脂質であるセラミドなどがあります。効果はそれぞれですから、ご自身の肌状態にあわせて、適したものを選ぶようにしてください。

かゆみや炎症を伴う場合は、保湿剤でのケアに加えて、ステロイド外用剤(塗り薬)で治療するのも有効です。保湿剤と併用する際は、塗る面積の広い保湿剤を先に塗り、後からステロイド外用剤(塗り薬)を患部だけに塗ると、ステロイドを塗る必要のない正常な皮膚にまで広げてしまうことを防ぐことができるとされています。

なお、かゆみや炎症の症状が広範囲にわたっている(※)、かゆみが強い、薬局・薬店で購入したステロイド外用剤(塗り薬)を5日~6日使用しても改善がみられない、といった場合は自己判断で使用を続けず、医療機関(皮膚科)を受診しましょう。

※「広範囲」とは=症状が手のひら2枚を超える範囲にわたっている。顔の場合は、症状が500円玉の大きさ程度以上の範囲にわたっていることを指します。

関連記事

  • マスクによる肌トラブル。
    原因と予防法は?
    新型コロナウイルスの感染予防対策として、長時間マスクを着用する機会が増えましたが、それにともない、ベタつき、かゆみ、乾燥、湿疹・吹き出物といった、お肌の悩みを抱える方も多いとのこと。なぜマスクを長時間着用すると、肌トラブルがおこってしまうのでしょうか?
    詳しく見る
  • ステロイド外用剤(塗り薬)とは?
    ステロイドは、もともと人の体内の副腎という臓器で作られる副腎皮質ホルモンです。これを人工的に合成した薬がステロイド剤で、生体内のホルモンと同様、炎症、免疫、アレルギーを抑える働きがあります。
    詳しく見る

ステロイド外用剤(塗り薬)
なんでも相談

ステロイドって何?
ステロイドを正しく使おう
上手にステロイドを活用する方法