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異汗性湿疹(汗疱かんぽう)の
原因&対処法

春、夏の季節の変わり目に、手足の指や手のひら、足の裏がかゆくなり小さな水ぶくれなどができる「異汗性湿疹(汗疱かんぽう)」。今回は異汗性湿疹について、その原因や対処法をご紹介します。

異汗性湿疹(汗疱)

異汗性湿疹とは?

異汗性湿疹とは、手足の指や手のひら、足の裏に突然小さな水ぶくれが左右対称に多発し、かゆみや痛みをともなう症状のことをいいます。小さな水ぶくれがくっつき合って、より大きな水ぶくれになることもあります。春や夏の汗のかきやすい時期にみられ、秋になると症状が軽くなるのが特徴です。

通常は2~3週間で水ぶくれは吸収され、鱗屑りんせつ(皮膚表面からはがれ落ちる角質)になってはがれ落ちていきます。

異汗性湿疹の主な発生部位

異汗性湿疹の原因

汗をかきやすい時期によくみられることから、多汗が悪化の原因になっていると考えられます。

また、最近では全身型の金属アレルギー、とくにニッケルとの関係も重要視されており、歯につめている金属や食物に含まれる金属が体内に吸収され、汗として肌から排出されて症状を引き起こすという説もあります。

異汗性湿疹の対処法

汗をかいたままの肌を放置しない
汗をかいたらタオルでこまめに拭き取る、外出時には汗を拭くためのウェットティッシュやボディシートを携帯する、大量に汗をかくような屋外レジャーに参加する際は着替えの衣類を持っていく、汗をかいて帰宅したらシャワーで軽く洗い流す、下着や肌着には通気性がよく吸汗・速乾性のある素材を選ぶなど、日頃から意識しましょう。
水ぶくれを刺激しない
水ぶくれにかゆみがともなわない場合は、なるべく水仕事をひかえ(どうしても避けられない場合は手袋で保護します)、めくれてきた皮膚をむしらないようにしましょう。
市販薬で症状をおさえる
強いかゆみをともなう場合には、ステロイド外用剤(塗り薬)が有効です。自分の症状に適したステロイド外用剤(塗り薬)がわからない場合は、薬局・薬店の薬剤師、または登録販売者に症状を伝え、相談してみましょう。

秋になっても症状が軽くならない場合や、薬局・薬店で購入したステロイド外用剤(塗り薬)を5~6日使用しても改善がみられない場合は、自己判断で使用を続けず、医療機関(皮膚科)を受診しましょう。

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